ホップの種類と特徴


■アメリカの品種


主に、柑橘系の爽やかな香りのあるホップが多い。IPAによく使われる。
頭文字にCがつくホップはC系ホップと呼ばれることもある。

品種原産国特徴説明用途α酸量使用ビール例
カスケード
(Cascade)
アメリカ・グレープフルーツ
・松
・スパイス
アメリカンホップで最もポピュラーな品種の一つ。

ファッグルがアメリカで改良されていったもの。
アロマ4.5~7%
センテニアル
(Centennial)
アメリカ・グレープフルーツ
・花
カスケードの強化版とも言われる。

こちらはアロマだけでなくビタリングにも使われる。
アロマ/ビタリング9~12%
シトラ
(Citra)
アメリカ・グレープフルーツ
・メロン
・ライム
・グーズベリー
・パッションフルーツ
・ライチ
強い柑橘系のアロマを持つ。良質な苦味。

ハラタウ・ミッテルフリュー, USテトナング, ブルワーズゴールド、イーストケントゴールディングスから作られた。
アロマ/ビタリング11~13%
チヌーク
(Chinook)
アメリカ・グレープフルーツ
・スパイス
・松
グレープフルーツの様な柑橘系の香と良質な苦味。

またホップの樹脂成分レジンと松、スパイスのアロマ。
アロマ/ビタリング12~14%
シムコ
(Simcoe)
アメリカ・パッションフルーツ
・松
・ベリー
・大地
パッションフルーツと松、大地のアロマ。アロマ/ビタリング12~14%
アマリロ
(Amarillo)
アメリカ・オレンジ
・グレープフルーツ
・レモン
・メロン
・アプリコット
・ピーチ
柑橘系、特にオレンジ様なをアロマをもつ。アロマ/ビタリング8~11%
モザイク
(Mosaic)
アメリカ・タンジェリン
・パパイヤ
・ブルーベリー
・バラ
・果樹花
・風船ガム?
柑橘系やトロピカルフルーツ、その他様々なアロマとフレーバーが混ざり合ったホップ。

モザイクの由来は、その様々なものが芸術的に組み合わされていることから来ているそう。
アロマ11.5%~13.5%
CTZ (コロンブス,トマホーク,ゼウス)
(Columbus,Tomahawk,Zeus)
アメリカ・黒こしょう
・リコリス
・カレー
・柑橘
コロンブスとトマホークは遺伝的に同じものだが、育てているファームが違い商標も異なるため別の名前となった。

一方、ゼウスは遺伝的には上記と異なるが同じ性質のためその3つをCTZと纏めて呼んだりする。ただ、ホップペレット等は実際に3つブレンドされているものもある。
アロマ/ビタリング14.5%~17.5%
クリスタル
(Cristal)
アメリカ・木
・グリーン
ハラタウ・ミッテルフリュー、カスケード、ノーザンブルワーの掛け合わせで、幅広い用途に使えるマイルドなアロマを持つホップ。アロマ3.5%~5.5%
レモンドロップ
(Lemondrop)
アメリカ・レモン
・緑茶
・メロン
・ミント
強いレモンの様なアロマをもつ。

カスケード等を由来とする。
アロマ5%~7%
エルドラド
(El dorado)
アメリカ・洋ナシ
・スイカ
・メロン
・核果
ナシや核果等の複雑なフレーバーをもつ。アロマ/ビタリング14%~16%
コメット
(Comet)
アメリカ・草
・グレープフルーツ
・"ワイルドアメリカン"
1980年代に生産が終わっていたが、いくつかの醸造家が"ワイルドアメリカン"なアロマに注目し、最近再び使われ始めた。

※ワイルドアメリカンってなんだろうか。おそらく野性の森やそこに自生する植物の香りの様な意味と推測。
ビタリング9%~11%
マグナム
(Magnum)
アメリカ・スパイス(微か)
・柑橘(微か)
ビタリングホップに使われる。そのためアロマは微か。ビタリング12%~15.5%
ウォーリアー
(Warrior)
アメリカ・松
・樹脂
マイルドでクリアな苦味のあるビタリングホップビタリング15.5~18%
ナゲット
(Nugget)
アメリカ・花
・洋梨
・ピーチ
ビタリングホップに使われる。花のアロマも強い。ビタリング13~16%
クラスター
(Cluster)
アメリカ・花
・大地
・甘い果実
多目的に使えるホップで、古くからアメリカで栽培されてきた品種。アロマ/ビタリング5.5%~8.5%
グレイシャー
(Glacier)
アメリカ・プラム
・ブラックベリー
・木
なめらかでバランスのある苦味をもつ。

ブルワーズゴールドやノーザンブルワー等に由来を持つ。
ビタリング5%~6%
コメット
(Comet)
アメリカ・草
・グレープフルーツ
・"ワイルドアメリカン"
1980年代に生産が終わっていたが、いくつかの醸造家が"ワイルドアメリカン"なアロマに注目し、最近再び使われ始めた。

ワイルドアメリカンってなんだろうか。おそらく野性の森やそこに自生する植物の香りの様な意味と推測。
ビタリング9%~11%
ハラタウ
(Hallertau)
アメリカ・薬草
・花
・大地
ドイツのハラタウ地方に起源のあるホップ。花や草のアロマがある。アロマ3.5~5.5%
マウント・フッド
(Mt. Hood)
アメリカ・花
・辛味
・スパイス
オレゴンで生まれたためオレゴンの火山が名前の由来であるホップ。ドイツのハラタウやヘルスブルッカーに似た特徴を持つ。アロマ4~6.5%
ウルトラ
(Ultra)
アメリカ・花束
・スパイス
ドイツのホップに似た特徴を持つ。ハラタウ・ミッテルフリュー、マウントフッド、リバティ、クリスタルの交配。アロマ9~9.5%
ウィラメット
(Willamette)
アメリカ・花
・エルダーベリー(ニワトコ)
英国ファッグルに起源をもつ品種。育てられたオレゴンのウィラメット川にちなんで名前が付けられた。アロマ4.5~6.5%
ホライズン
(Horizon)
アメリカ・花束
・スパイス
ナゲット、ブルワーズ・ゴールドの交配。コフムロン(不快な苦味をもたらす)が低い、ビールに滑らかさを与えるという特徴がある。またアルファ酸も高いためどの工程でも使えるホップ。アロマ/ビタリング8~12%
リバティ
(Liberty)
アメリカ・花束
・スパイス
ハラタウ、ウルトラ、マウントフッド、クリスタルの交配。毬花が小さいため収穫が難しいらしい。アロマ4~5.5%
ガレーナ
(Galena)
アメリカ・洋ナシ
・パイナップル
・クロスグリ
・グーズベリー
・ライム
アイダホで生まれた品種。甘いフルーツの様なアロマが特徴。アルファ酸も高い。アロマ/ビタリング12~14%
サンティアム
(Santiam)
アメリカ・黒胡椒
・花
・スパイス
ノーブルホップの特徴とアメリカンホップのアロマを持つ。ハラタウ・ミッテルフリューとテトナング、カスケードに由来する品種。アロマ6~8.5%
ミレニアム
(Milllennium)
アメリカ・レジン
・トフィー
・花
・洋梨
2000年にでた品種。アルファ酸が高くビタリングとして使用される。ビタリング15.5~18.5%

■オーストラリア/ニュージーランドの品種


比較的新しい品種で、様々なアロマやフレーバーが混合した
特徴的なホップが多く最近流行のホップ。

品種原産国特徴説明用途α酸量使用ビール例
ギャラクシー
(galaxy)
オーストラリア・パッションフルーツ
・柑橘
2009年に登場したクリアな柑橘系とパッションフルーツが合わさったようなアロマとフレーバーをもつホップ。

比較的新しい品種だが、その強い特徴でいっきに人気品種となった。ドイツホップのパールに起源をもつ。
アロマ/ビタリング13.5%~14.8%
ネルソン・ソーヴィン
(Nelson Sauvin)
ニュージーランド・"新世界(ニューワールド)"の白ワイン
・グーズベリー
・ライチ
2000年に登場したクラッシュグーズベリー白ワインのフルーティさ、ニュージーランドのマルボロ産ソーヴィニヨン・ブランの風味があるホップ。アロマ/ビタリング12%~13%
モトゥエカ
(Motueka)
ニュージーランド・砕いた新鮮な柑橘
・"モヒート"のライム
・ライム
・メロン
・トロピカルフルーツ
ライム、レモン、トロピカルフルーツの強烈な風味。ザーツとオーストラリア品種の交配。アロマ/ビタリング6.5%~7.5%


■ヨーロッパの品種

フローラルやハーバル、そしてスパイシーなアロマを持つホップが多い。
ヨーロッパの伝統的なビールスタイルに必要なホップ。

品種原産国特徴説明用途α酸量使用ビール例
ファッグル
(Fuggle)
イギリス・ミント
・草
・花
最も有名なイングリッシュホップ。伝統的なフルボディのエールによく使われる。アロマ3%~5.6%
チャレンジャー
(Challenger)
イギリス・杉
・緑茶
適度なアロマと苦味を持つ。スパイシーな香り。アロマ/ビタリング6.5%~9%
ターゲット
(Target)
イギリス・新鮮なグリーンセージ
・スパイス
・ペッパー
・柑橘のマーマレード
ボイルの際に、滑らかな口当たりとアロマ付のためによく加えられる。アロマ/ビタリング9.5%~12.5%
ノーザンブルワー
(Northan brewer)
イギリス・松
・ミント
・草
元々はイギリスの北西部で育てられてきた品種。

ただ今はドイツのハラタウ地方で育てられるメインの品種となっている。
アロマ/ビタリング6%~10%
イースト・ケント・ゴールディング
(East Kent Golding)
イギリス・ラベンダー
・スパイス
・はちみつ
・大地
・レモン
・タイム
伝統的な英国のホップ。滑らかで繊細なアロマをもつ。アロマ/ビタリング4.5%~6.5%
ハラタウ・ミッテルフリュー
(Hallertau Mittelfruh)
ドイツ・スパイス
・花
・柑橘
アロマホップで伝統的なドイツのラガーに使われる。マイルド、フローラルでスパイシー。アロマ3%~5.5%
トラディション
(Tradition)
ドイツ・草
・花
・ハーブ
ハラタウ・トラディションとも呼ばれる。ハラタウ・ミッテルフリュー、ザーツ、ハラタウラー・ゴールドを交配させて作られた。アロマ5%~7%
シュパルター
(Spalt)
ドイツ・花
・大地
・ハーブ
シュパルトとも呼ばれる。ドイツのシュパルト地方に起源をもつホップ。性質はテトナングと似ている。アロマ2.5%~5.5%
シュパルター・
セレクト(Spalt select)
ドイツ・草
・スパイス
シュパルトとハラタウ・ミッテルフリューの交配。シュパルトよりほんの少しスパイシーアロマ3%~6.5%
テトナング
(TETTNANG)
ドイツ・花
・大地
・植物
"ノーブルホップ"のひとつ。上品な香りで苦味がマイルド。ザーツ系列のホップ。アロマ4%~6%
パール
(Perle)
ドイツ・花
・スパイス
クリアな苦味と爽やかでスパイシーなグリーンなホップのアロマ。

ノーザンブルワー等を交配して作られた伝統的なドイツのテイストをビールに加えるホップ。
アロマ7%~9.5%
ヘルスブルッカー
(Hersbrucker)
ドイツ・干し草
・煙草
・オレンジ
ドイツ南部のヘルスブルック地方に起源のあるホップ。アロマ1.5%~4%
ザーツ
(SAAZ)
チェコ・花
・大地
・植物
"ノーブルホップ"のひとつ。苦味が少ないためビタリングには使われない。アロマ2.5%~4.5%

■日本の品種


国内品種のホップはほぼ大手のピルスナー系ビールに使われるため、特徴もそれに合わせた品種となっている。クラフトビールにはまだ一部にしか使われてない。

品種原産国特徴説明用途α酸量使用ビール例
信州早生
(Shinshu wase)
日本・レモンザーツとホワイトバインの交配種。アロマ4.7%~8.3%
ソラチエース
(Sorachi ace)
日本・レモン
・ライム
・イノンド
サッポロビールが品種改良したホップ。

レモンの様な香に特徴があり、ピルスナーが主流の日本ではあまり使われていないが、クラフトビールが盛んな欧米では使われる。
アロマ11.5%~14.5%
甲斐黄金
(Kai kogane)
日本(No data)信州早生の変種。名前の由来は山梨県北杜市で見つかり黄金色の葉をつけるため。

商業的な栽培が終了したためあまり出回らないレアな国産ホップ。
(No data)(No data)


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